七飯町大沼にある山川牧場ローストビーフサンドショップ
日々の出来事
川さんは、乳牛の飼育と牛乳加工品を販売する山川牧場の経営を始めた父の次男として誕生し、現在乳牛部門はお兄様が継承しておられます。
山川さんは、肉牛部門を立ち上げ、お兄様と協力し、山川牧場の乳牛と肉牛の体制を築き上げてきました。(現在は息子さんが継承し、山川さんは製品の販売に専念しています。)
山川さんが育てている肉牛は、ホルスタインという品種で、一般的に日本では乳牛として知名度が高い品種ですが、実は乳・肉兼用で飼育できる品種であると教えていただきました。
ホルスタインは赤肉が美味しい品種で、山川さんはこの点についてもこだわりがあります。
霜降りのA5ランクが最高級だから一番うまいという時代の流れに対して、自分は牛肉の赤肉の美味しさを伝えていきたい。
それが、山川さんの肉牛の生産に対するこだわりです。
そのためには、我々消費者が肉を食べるときに必ず美味しさの指標とする、あるポイントをクリアーしなければなりません。
それは「やわらかさ」。これをクリアーしなければ、今の時代美味しい肉だとは認められないといっても過言ではありません。
「逆に、赤肉であってもこの点をクリアーすればきっと美味しさが伝わるはずだ。」
そう思い立ち、山川さんは赤肉をやわらかくする方法を研究し、試行錯誤を繰り返します。
そして、長期熟成させることで、霜降り牛にも負けずとも劣らないやわらかさを引き出すことに成功したのです。
そんな赤肉をローストビーフにし、期間限定11月まで山川牧場ミルクプラントの一角、サンドショップで販売しているのが、名物ローストビーフサンド。
今では観光客はもちろん、地元の方にも定期的に買ってもらえるようになり、
「地元の方に食べて美味しいと思ってもらえるものを作りたかったので、すごくうれしい。」
と、山川さんはなしてくれました。続けて、
「この場所に足を運んで食べてもらえることで、大沼に来てくれるきっかけを作りたい。そうなりつつあるなと感じ取れてきているのでもう一歩がんばって、大沼観光の一翼を担いたい。」
とも話してくれました。
色々な話を笑顔で優しく教えてくれた山川さん。新幹線開業か3年をきった今、観光地大沼の復権に山川さんや山川さんのような志は必要不可欠ではないかと思いました。